- HOME
- 知ってなっとく!分析コラム(一覧)
- 亜硝酸態窒素と硝酸態窒素は何で検査するの?
亜硝酸態窒素と硝酸態窒素の違いはほとんどないことを説明しました。
では、どうして飲料水水質検査に亜硝酸態窒素と硝酸態窒素が含まれているのでしょうか?
ずばり、その理由は・・・
亜硝酸態窒素と硝酸態窒素には「 毒性 」があるからです。
厚生労働省の報告によると
亜硝酸態窒素と硝酸態窒素による健康影響として、「 メトヘモグロビン血症 」
という症状があります。
〇 メトヘモグロビン血症とは・・・?
血液中で酸素を運搬する役目であるヘモグロビンよりも酸素を運搬することのできないメトヘモグロビンの方が多くなってしまう症状のことを言います。
主な症状としては、チアノーゼが挙げられ、チアノーゼになると、唇や爪が鮮やかな赤ではなく、静脈血のような紫色となってしまいます。
血中のメトヘモグロビンが多くなってしまう原因は、亜硝酸態窒素や硝酸態窒素が多量に体内に吸収されることにあり、特に乳幼児での発症例が報告されています。
メトヘモグロビン血症の主原因が亜硝酸態窒素や硝酸態窒素であることから、飲料水水質検査の検査項目に含めることになっています。