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- おいしい水ってどんな水?
今回は、「 おいしい水 」についてコラムを書かせていただきます。
毎日口にするお水。おいしさを感じる条件って、どんなものがあるのでしょうか。
今回は、
■ おいしい水の要件とは?
■ 各水質項目の説明
■ 水道水をよりおいしく飲むには?
以上の内容についてご説明していきます!
■ おいしい水の要件とは?
高度成長期にあった日本の水源は、工場や家庭から排出される水により、水源が汚染されていました。その結果、水道水はカルキ臭がしたりして、おいしくない水になってしまったのです。
水道水のまずさに危機を感じ、昭和59年に「おいしい水研究会」が設立され、日本の水道水のおいしさの現状とその背景などについて調査を行うとともに、おいしい水の要件などを検討するため、厚生省(当時)が設立しました。
おいしい水研究会が示したおいしい水の要件は、以下の7項目です。
○蒸発残留物…30~200mg/L
○硬度…10~100mg/L
○遊離炭酸…3~30mg/L
○過マンガン酸カリウム消費量…3mg/L以下
○臭気強度…3以下
○残留塩素…0.4mg/L以下
○水温…最高20℃以下
おいしい水の要件にも、色々な項目があるのですね。おいしい水の要件に適合したものであれば、ほとんどの人がおいしく飲めるといってよいと思われますが、逆にこの一部に適合していないからといって、必ずしもその水がおいしくないということではありません。
その他の水質成分のバランスからおいしく飲める水というものもあれば、同じ水でもいろいろな条件によって、おいしく感じられたり、そうでなかったりもします。
個人の好みの他に、のどの渇き具合などの飲む人の体調や、気温、湿度などの環境条件によっても、おいしさの感じ方は変わると言われています。
■ 各水質項目の説明
では、おいしい水の要件の各水質項目はどのようなものなのでしょうか。各水質項目のご説明をいたします。
○蒸発残留物
水が蒸発した後に残る物質で、成分は主にミネラル分。多く含まれると苦みや渋みなどを感じるが、適度に含まれると、こくのあるまろやかな味がする。
○硬度
主なミネラル分である、カルシウム及びマグネシウムの含有量を示す。おいしい水の条件としては、硬度成分が適度に含まれることが必要である。硬度の低い水は「軟水」といい、味にくせがない。一方、硬度の高い水は「硬水」といい、しつこい味を感じるほか、人によって好き嫌いが分かれることが多い。
○遊離炭酸
水に溶けている炭酸ガスのことで、水にさわやかさを与える一方、多すぎると刺激が強くなってまろやかさが失われる。
○過マンガン酸カリウム消費量
水に含まれる有機物の指標。多く含まれると渋みを感じる。
○臭気強度
水についているにおいの強さを表す(においの種類は関係ない)。カビ臭や藻臭など、水に不快なにおいがついていると、まずく感じる。
○残留塩素
水道水中に残留している、消毒用の塩素のこと。衛生上、水道水は塩素が0.1mg/L以上残留していなければならないが、残留塩素の濃度が高すぎると、いわゆる「カルキ臭」の原因となる。
○水温
冷たい水は、生理的においしく感じる、また、水を冷やすとカルキ臭などのにおいが気にならなくなるため、水をおいしく飲むことができる。
■ 水道水をよりおいしく飲むには?
では、水道水をよりおいしく飲む方法には、どのような方法があるのでしょうか。
○水を沸騰させる(残留塩素の濃度を低下させ、カルキ臭をなくします)
○水を冷やす(冷蔵庫で15℃程度以下にするとおいしく感じられます)
どちらもご家庭で簡単にできますので、ぜひお試しください!!
監修 : アムコン株式会社 分析事業部